過敏性腸症候群とは
過敏性腸症候群は潰瘍や炎症などあきらかな消化器異常がないにもかかわらず慢性的に腹部不快感、お腹が張る、便秘・下痢などの症状があるもので、大腸の機能異常が原因と考えられています。
過敏性腸症候群の発生メカニズムは現在のところ解明されていません。腸のはたらきは脳・神経と密接につながっているので、ストレスや疲れによる自律神経の乱れが腸のトラブルを生みやすくなります。また感染症の後に発症しやすいこともわかっており、目に見えない小さな慢性的な炎症によって腸粘膜が弱くなり、腸内細菌の構成が変化することで異常が起こるとも言われています。
日本人の10%くらいが過敏性腸症候群であるともいわれていて、この病気は全く珍しいものではありません。
症状改善にはストレスを溜めない規則正しい生活、睡眠のほか食生活も大変重要です。
腸内環境に良い食事として食物繊維や発酵食品が注目されていますが、過敏性腸症候群ではこれらの食事によって症状が悪化することが多いことが分かってきています。 発酵性の食事を除外した「低FODMAP食」が症状の改善に役立つということで注目されています。
お腹に不調のある人は、食物繊維を取り入れるより、まずは粘膜ケアから初めてみてはいかがでしょうか。